MarshallのMiniAmp(MS-2)をギターに内蔵する。

目的

• 手持ちのエレキギターに、ボディの加工無しにアンプと電池とスピーカーを内蔵し、どこでもギター本体のみで音が出せるようにする。

改造をする為の条件

• 半田付けが出来る事。
• 基盤に付いているパーツを取り外す技術を持っている事。
• プリント基板が作れる事。

概要

• アンプ部の基盤を出来るだけ小さくし、ボディのザグリ部に収まるようにする。
• エレキギターのピックアップを１つ取り外し、パソコン等に使われている長方形のスピーカーをギターのピックアップ部に取り付ける事により、 ボディを加工せずに済み、元の状態にも戻せるようにする。
• トグルスイッチや空いたピックアップのトーンコントロールを電源スイッチに使用する事により、外観を損ねないようにする。

MS-2のアンプ部の回路について

Marshall MiniAmp MS-2	FENDERのMiniChamp（参考）	MiniChampの基盤表（参考）	MiniChampの基盤裏（参考）

MS-2のノーマルの基盤の解析

図１：ノーマル基盤の部品配置図（表）

図２：ノーマル基盤の裏面のパターン図

• 基盤の小型化 : ノーマルの基盤のままでは、とてもボディ材の加工無しで内蔵する事は不可能です。 そこで、パーツを最小限必要な物だけにして、新たに基盤を作り、パーツを移植する事にしました。

• 部品の選択 : ギターのボディにスピーカーを搭載して鳴らす場合には、ディストーションチャンネルを使用すると、 ハウリングを起こして使い物になりません。そこで、ノーマルチャンネルで鳴らす時に必要な部品のみに絞り込みます。 さらに、ボリューム、トーン、スイッチ等も取り払います。ボリュームとトーンは全開状態にし、ON/Offスイッチは、別の物を使用します。

• 必要な部品 : ノーマルチャンネルの音を再生するのに必要なパーツは、次のとうりです。
  

  1. IC : KIA6213Sと書かれた物。
  2. コンデンサー : C5(103), C7(104), C10(471), C11(103), C13(823)
  3. 電解コンデンサー : C8(47μF), C12(100μF), C14(100μF), C15(100μF), C16(220μF)
  4. 抵抗 : R1(茶黒赤金), R8(茶黒赤金), R9(黄紫黒金)
  5. ダイオード : IN 4001KS

＊ 実は、FenderのMiniChampもほとんど同じパーツを使用しています。MS-2が７cmSP１発なのに対し、MiniChampは４cmSP４発なので音が違う？。

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小型基盤の製作

図３：小型基盤の裏面のパターン図	図４：小型基盤の部品配置図（表）

• 基盤のパターンの設計 : 要らない部品を省いて、回路を簡略化したパターンを図３のようにつくってみました （SPのマイナス線はバッテリーのマイナス線から分岐して下さい。）。

• プリント基板の製作 : パターンに従って実際にプリント基板を作ります（プリント基板の作り方は、ここでは省略します）。
  私の作った基盤の大きさは、24mm×42mmです。006P 9Vの電池とほぼ同じ大きさまで小型化に成功しています。 パターンが実際に作る時に若干設計した物と変わってしまいました（下の写真１を参照）。

• 部品の取り付け : 図４のようにパーツを取り付け（半田付け）ます。入手可能なパーツは、同じ物を買ってきて使用したほうが 面倒くさくないと思いますが、私は、買いに行くのが面倒なのでオリジナルの基盤に使用されていた物を取り外して使用しました。 この場合は、半田付けされているパーツを取り外すのが面倒です。パーツを買って来る場合は、KIA6213Sと書かれたメインのICが手に入らないと思います。 というかこのパーツはメーカーのオリジナルパーツのようで正体が判りません（判る人はメール下さい）。他のパーツは入手可能だと思います。 （＊ 下の写真２では、コンデンサーに一部オリジナルと見た目の違う物を使用しています。）

写真１：小型基盤の裏面のパターン（実物）	写真２：小型基盤の部品配置（実物）

以上で基盤の製作は終わりです。判らない事、明らかに間違っている個所等がありましたら、 メール及び 掲示板でご指摘ください。

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本体への取り付け